ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために
ファンベースとは
ファンベースとは、、、
ファンベースとは、ファンを大切にし、ファンをベースにして(ベースには、土台、支持母体などの意味がある)、中長期的に売上や価値を上げていく考え方だ。
佐藤尚之. ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために (Japanese Edition) (Kindle の位置No.63-64). Kindle 版.
なぜファンベースが大事??
人口減でパイは小さくなる一方
パレートの法則
上位20%のユーザー、つまりファンが売上の80%を占める
上位2.5%のコアファンが売り上げの30~40%を占める例も
高齢化社会で消費者は保守的になっている
慣れたものを買う
新しいものに挑戦しない
情報が氾濫している
情報を検索して探さない(いまだにTVの影響はでかい)
1週間前にバズった情報を覚えていますか??(すぐにブームがさる)
話題になるだけではもはやダメ
なんらかのコマーシャルで認知を広げたり好印象を与えた後に、ちゃんと続きを用意しておかないとユーザーに忘れられる
超成熟市場
商品の価値に差がなくなってきている
差別化、で考える時代は終わってる
ファンは勝手に宣伝してくれる(言い方はもうちょっと別だったと思う)
ファンが繋がっている”類友”をお客さんとして連れてきてくれる
熱心なファン=コアファンほど自分の言葉で熱烈にアウトプットする
まずは、自分の商品の全ての売り上げのうち、どれくらいがファンとコアファンによるものかを知るところから始める
ファンベース誤解しがちなこと
ファンベースは、ファンマーケティングやファンビジネスとは違う!!
LTVを上げる、というのが言われがちだが、ファンベースは単純な金額だけで語れるわけでもなさそう。
顧客が中長期的にもたらすバリューは使った金額だけではない
後ろの方の章で出てくるけど、これはファンを身内化してしまうということ
そこに至るまでにはもちろんいろんなタッチポイントでファンとコミュニケーションを取る必要がある
身内化することによって、ファンにとって特別な存在、唯一無二な商品に変わる→他の商品に靡かない
ファンの数を単純に増やすわけではないことに注意
短期施策や単発施策で気づいてもらった「価値」に対する「好意」を積み重ねていくことが必要だ。
数値で測れるものではない
これについてはどのように計測するか、というのは具体的な事例がなかったように思う
熱狂とか熱量、みたいな言葉でおそらく表現されるのであろう
あとはアンケートに答えてくれる率、とか??
コアファンの考え方も時代とともに変わる?
ファンベース自体も時代とともに変わっていくのかもしれない
既存顧客を大事にする=変化しない、ということではない
変わらないで欲しい部分ももちろんある。でも、その価値の延長線上にある、「未来の価値」にも強く期待しているし、それを企業と一緒に夢見たいと思っている。
ファンを囲い込まない、むしり取ろうとしない
誠実に付き合っていくこと
時代の変化
人々は検索しない、東京は別の国であるということ
https://gyazo.com/d986e0b73d5f8e36b0c22b54d592cebe
スマホ保有率だけでなく、そのうちのヘビーユーザーの率にも注目すること
ここでもパレートの法則
情報は一部のユーザーにしか届いてないということを認識すること
SNSの役割
「リーチ量を上げるメディア」ではなく、「リーチの質を上げるメディア」
なぜかというと、ユーザーとコミュニケーションができるから
ユーザー、ファンの心理
ユーザーが商品に対して感じる「価値」を決めつけないこと
特に、一般ユーザーが考えていることとファンが考えていることは違う可能性がある
提供側が決めつけで判断しない→ユーザーヒアリング
買ってくれる人=ファンではない
購入者の多くは特別な理由を持って同じ商品をリピートしない
購入者のほとんどは、例えリピートしている商品があっても別の商品に価値を感じればすぐに別の商品に乗り換える
購入者の中の一部がリピーターでそのうちのさらに一部ユーザーがファンである
ファンは自信がない
自分の好きな商品をおすすめしていいのかどうか自信が持てない
SNSのバズ、TV出演、CMなどファンが自身を持って推し活できるようなきっかけをうまく与える
コアファンを身内として扱う
コアファンにへりくだる必要はない
商品によって価値を提供し、それに対して金銭を払っているというのは、対等な状態
コアファンは身内扱いされると喜ぶ(チームの一員)
ファンの支持を強くするための3カ条
・その価値自体を、アップさせること「共感」を強くする
・その価値を、他に代えがたいものにすること「愛着」を強くする
・その価値の提供元の評価・評判を、アップさせること「信頼」を強くする
佐藤尚之. ファンベース ──支持され、愛され、長く売れ続けるために (Japanese Edition) (Kindle の位置No.943-947). Kindle 版.
https://gyazo.com/3f024a6aab1665f855daa4e785a18565
https://gyazo.com/95fe4622fbd04964c0764938ce38985f
信頼を強くする、の項目は仕事でも役に立ちそう
誠実なやり方であるか、というのはどんどん進めたい
本業を細部まで見せ、丁寧に紹介する→これも改善系のリリースを出すことでなんとか上手くやりたい
https://gyazo.com/b0eba39cfdddb7d384f71a81337b4d59
感想
ファンベースをモノを売るための手法の一つ、のように平面的に捉えると成功しないのだろうと感じた
仕掛ける社員が会社のファンであり、発信を楽しむところからファンのつながりが始まっていく
或いは熱心なファンが自主的に始めることもあるかもしれない
参加者全員が楽しみながら作っていくコミュニティこそがファンベース
金銭的なものは後からついてくる、というイメージ
短期的な視点だけだとこのようなコミュニケーションにまでなかなか投資できないかもしれない
「好意」を積み上げるのがファンベースなら、小手先のテクニックや金銭などで簡単に得ることができない価値に対して投資しているという意識が必要そう
ファンは自信がない、ファンは身内として扱われると嬉しい(対等に接する)、などはハッとさせられた
自身を持って好き!と言い出しやすくするためのきっかけを広告などで与えている、という考え方はなるほどなという感じ
自分に置き換えて、コアファンとして使っている商品があるか??
少なくともコミュニティ的な活動に参加したくなるほど大好きな商品ってないかもしれない
何気なく選択した商品だけに囲まれて生きていること自体がなんだか人生損しているような気持ちになってきた
人生の豊かさ、幸せは50代までに幸せな人間関係を築けたかにかかっているというのはめちゃくちゃ納得だった
仕事、友人、趣味、家族、などいろんな繋がりの中で人間関係を築いておきたいなと漠然と考えていたのがまさに言われていて驚いた
好きな人たちに囲まれているだけで、大抵のことは幸せなんだっていうのは20代の頃から感じていたこと
自分の興味関心によってその時付き合う「好きな人たち」は変化するので、人間関係をちゃんとアップデートしながら繋がりを作って生きていきたいなと改めて思った
そういった意味で、特定のサービスや商品のファンになってそれに熱狂している人たちと繋がるというのは考えたことなかったけど、かなり楽しそうだ
よく考えたら、ヲタ活はまさしくこれだ。つまり社会性を身につけたヲタは幸せ